Wednesday, September 10, 2014

U.S. Cultural Value


このイリノイ工科大学のスチュアートビジネススクール修士課程には、ACE (Advancing Career and Education)という必修授業があり、私がこの大学院を選んだ理由のひとつでもあるのですが、この授業で何をしているのかというと、一言で言うと留学生がアメリカで成功するための道を示しています。
単位にはならない授業なので、1単位につき授業料が発生するアメリカでは、(アメリカ全ての大学がどうかはわかりませんが。)この授業は無料ということになります。


具体的には、Professional Identityの育成、Resume, Cover Letter(履歴書)の書き方、面接の練習から、アメリカの文化、アメリカの職場の常識など、卒業後アメリカで就職したい学生には(もちろん帰国して自国で就職する学生にもグローバルに働くためには)大事なプログラムです。
2学期目には、強制的にシカゴにある会社でのインターンシップが割り当てられます。


今日のその授業の中で、アメリカのcultural valueについて話題にあがったトピックがいくつかあったので紹介します。


-Take Charge
アメリカ人は自分自身に責任を負う。
アメリカ人は、自分をコントロールできると考えている。自分の健康・スケジュール・感情など全てを自分で支配・コントロールできると考えている。

↑これに関しては、コソボ出身のクラスメイトと、変だねって話してました。
たいていのアメリカ人は神を信じてるのに、(宗教がないのに何でもすぐ神頼みになる日本人と違って)自分が全てコントロールしてると思っているなんて矛盾してるねと。
恐らく宗教はアジアではSpiritualなもので、アメリカではPoliticalなのだろうという結論になりました。

それから、タイムスケジュールをしっかりするという項目もありましたが、
いや、絶対日本の方が時間にうるさくてアメリカの方がルーズでしょ。
電車は時間通りこないし、イベントは時間通りに始まらないし遅れるアナウンスすらないし。



-Level the Playing Field
アメリカでは階級的なものは存在せず、皆同じ土俵/レベルにいる。

これが私がアメリカで最も苦労することのうちのひとつ。
教授のことをFirst nameでProfもMsもつけずに呼べと要求する教授が多いので、
友達と話すときと同じように教授に話すことには日本で育った私には一向に抵抗が消えません。

同じように日本では、「部長」や「先生」など肩書きで人を呼ぶことがあるしそれが尊敬の意を示すわけだけども、アメリカではそれは変だということ。
first nameで呼んでねという人に向かって、"Professor"や"Manager"などと呼ぶ事は逆に失礼で、equalであることが尊敬を示すらしいです。



-Reach for the 'American Dream'
-'It's up to you'
上の二つにも関係し、この二つに共通していることは、
努力したものが勝つということ。

皆同じ土俵で戦い、努力したものだけが上りつめ、努力しないものは自分に責任があるから落ちぶれても放置される。
こうして貧富の差が生まれるわけで、自由主義だと言っているんでしょうがアメリカはとても資本主義的な国だと思います。
日本も経済システムでは資本主義国ではあるけども、職がなかったり貧困な人に対して生活保護という公的扶助がある点で社会主義に近い国だなと。




以上のようなことは、なんとなく知っていることだろうし、以前から感じてはいたもののしっかり議論してみるといろいろ感じる事があったので書き留めておきました。


また、アメリカの中でも、NYやD.C.など東海岸ではよりCareer focusで、
カリフォルニアなどの西海岸ではのんびりしているという違いも、ステレオタイプだけども事実だそうです。
中国なんかは出身地によって言語も文化も全然違うそうで。
日本だと都会と田舎の違いくらいですかね。


文中にコソボ出身のクラスメイトと書きましたが、
この大学では結構、失礼ですが気に留めたことのないような国の出身の学生がたくさんいます。
今のところ友達では、コソボ、イラン、ウクライナ、ブルガリア、トーゴなど。
(恐らく日本人の私も他の学生からしたらそうなんでしょう。)

というのも、このイリノイ工科大学(Illinois Institute of Technology)は、アメリカ全土で正規の留学生が多い大学トップ2にランクインしていますので。
http://studyinthestates.dhs.gov/2011/11/american-universities-with-the-most-international-students


ネイティブのアメリカ人が少ないのは少し残念ですが、いろんな国の友達ができるのは楽しいです。